電気学会全国大会講演要旨
3-098
気流操作によるガス源探索ロボット支援—ガス濃度分布の変動の評価—
◎村井彩乃・吉本嘉文・竹村龍一・松倉 悠・石田 寛(東京農工大学)
ガス源探索ロボットは,気流に運ばれたガスを風上へと辿ることでガス源を探索する.しかし,現実環境において時・空間的に変動する気流に運ばれたガスは,複雑な分布を形成する.本研究では,ファンを搭載した小型移動ロボット群を環境内に配備し,ファンが生成する気流によって気流場を単純化することで,ガス源探索を容易にする.非一様な気流場が形成された屋内環境においてガス濃度分布を測定し,分布の重心の推移を求めた.ファンを駆動しない場合には時間と共に重心が大きく移動したが,ファンを駆動するとガス濃度分布の変動が抑制され,ファンが生成する気流の風下の位置に重心を留めることができ,ガス源探索成功率も向上した.