電気学会全国大会講演要旨
3-095
SERSセンサに用いるガス吸着有機層の作成
◎荒木 聡・古閑智貴・渡辺真司・劉 傳軍・林 健司(九州大学)
高感度で検出速度が速いガスセンサの開発が取り組まれており,本研究では表面増強ラマン散乱(SERS)現象を利用したガスセンシングに着目している.SERSでは金属ナノ粒子の近傍に存在する分子のラマン散乱光のみが増強されるため,近接した金属ナノ粒子の間にガス分子が吸着する構造が必要とされるため吸着剤として有機膜を活用し,ホットスポットが有機膜中に存在する構造を作成する.本研究では金を堆積させたガラス基板上に有機膜を形成した上に金ナノ粒子を堆積させ,有機膜を介して基板上の金と金ナノ粒子によりホットスポットを形成し,ラマンスペクトルを評価した.結果より有機膜へのガス吸着によるセンシングの可能性が示された.