電気学会全国大会講演要旨
3-092
ZnOナノ粒子修飾カーボンナノチューブガスセンサ二酸化窒素応答におけるZnOナノ粒子修飾量の影響
○井上翔太・熊 暁・難波佑至・中野道彦・末廣純也(九州大学)
我々は誘電泳動力を利用した誘電泳動集積法により、ZnOナノ粒子を修飾したカーボンナノチューブ(CNT)ガスセンサを作製した。二酸化窒素中でのセンサ動作を確認したところ、抵抗が一度急速に上昇した後、徐々に減少する応答を示した。CNT、ZnOのみのセンサでは、抵抗は徐々に増減する応答を示すため、この2種の材料の組み合わせだけではこの急速な応答を説明することはできない。そこで、センサと二酸化窒素分子の間の電子移動に加え、p型半導体(CNT)とn型半導体(ZnO)のナノ界面でヘテロ接合による空乏層生成が抵抗を急激に上昇させていると考えた。このセンサのメカニズムはガス検出における高速応答という点に於いて有用であると考えている。