電気学会全国大会講演要旨
3-060
ニューラルネットワークを用いた睡眠中の呼吸音検出法の高速化
◎川野憲市郎・榎本崇宏(徳島大学)・Udantha Abeyratne(The University of Queensland)・芥川正武・木内陽介・小中信典(徳島大学)・川田育二・陣内自治(阿南共栄病院)
睡眠時無呼吸症候群診断のために実施する睡眠ポリグラフ検査では、睡眠中の呼吸状態を知るために、サーミスタ法等を用いている。これらの方法では、就寝者の呼吸情報を得るために、体に直接計測装置を取り付ける必要があるため、不便である。本研究グループでは、ニューラルネットワーク(NN)を用いて、睡眠音から有音区間を非接触検出する方法を開発している。この方法は、背景音に埋もれた呼吸音でさえ、高精度に検出する事ができる。しかしながら、複数のNNを学習する必要があるため、処理時間が長くなることが考えられる。この論文では、NNのテストを有効活用して、より高速に、呼吸音を検出する方法を提案する。コンピュータシミュレーションを通して、提案法は従来法に比べて、同等の精度を有して、高速に低SNRの呼吸音を検出できる事が示唆された。