電気学会全国大会講演要旨
2-114
金属-絶縁物同時電解析出法によるFe-Co-Ce-O薄膜の作製
◎松本直也(奈良工業高等専門学校)・小林靖之・品川 勉・池田慎吾(大阪市立工業研究所)・松原 浩(長岡技術科学大学)・藤田直幸(奈良工業高等専門学校)
我々は、電磁波吸収材料などへの応用が期待される金属-絶縁物系グラニュラ薄膜を金属-酸化物同時電析/無電解析出法で作製することに取り組んでおり、これまでにCo-Ce-Oなどの作製に成功している。しかし、GHz帯の電磁波吸収をさせるには飽和磁化MSと異方性磁界HKの上昇が必要である。そこで、Fe-Co-Ce-Oを作製し,Fe-Coの異方的配置によるHKの増大とFe-Co合金化によるMSの上昇を目指した。その結果、今回初めてFeとCoの2種類の磁性元素からなるFe-Coと,Ce-Oを水溶液から同時析出させたFe-Co-Ce-Oの作製に成功した。また、膜中のFeとCoは溶液中のFeとCoの濃度で制御できることが分かった。さらに、Coを添加することで0〜20at.%Coの範囲で、Fe-Ce-Oに比べMSが増大することが明らかになった。