電気学会全国大会講演要旨
2-111
基板回転による斜め入射スパッタ法で作製したFeCo-CaFナノグラニュラー膜の磁気特性
○池田賢司・岩佐忠義・直江正幸・小林伸聖・荒井賢一(電磁材料研究所)
ナノグラニュラー構造磁性薄膜は、高い透磁率と絶縁性を両立できることから、高周波用軟磁性材料として着目されている。本検討では、高い絶縁性が得られるフッ化物を用い、基板を回転させてスパッタ粒子を斜めに入射して作製したFeCo-CaFナノグラニュラー薄膜の磁気特性を解析した。作製した薄膜は、基板回転方向を磁化容易軸とする一軸磁気異方性を示す。これは、基板を回転させることにより、スパッタ粒子が斜め方向に入射されることが影響していると推測できる。講演では、FeCoとCaFの比率を変えた場合の磁気特性変化、基板回転方向及び薄膜の結晶構造と磁気異方性の関連性についても述べる。