電気学会全国大会講演要旨
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気泡内放電によるジクロロメタンの分解過程
◎高橋克幸・金野良介・高木浩一・颯田尚哉(岩手大学)
気泡内放電による水中のジクロロメタンの分解過程を検証する目的で,ジクロロメタンと水溶性のインジゴカルミンの混合溶液の処理特性を調べた。その結果,インジゴカルミンの分解量はジクロロメタンの濃度の増加によって減少する一方,ジクロロメタンの分解量はインジゴカルミンの濃度に影響されないことがわかった。このことから,ジクロロメタンの分解過程として以下のことが示唆された。揮発性が高いジクロロメタンは直ちに気泡内に揮発し,気泡内放電によって生成されたヒドロキシラジカルが,気泡内にてジクロロメタンの分解反応を引き起こす。その後,余剰のヒドロキシラジカルが溶液に溶け込み,水溶性であるインジゴカルミンと反応する。