電気学会全国大会講演要旨
1-122
大気中GFRP絶縁バリア板上の正インパルス沿面フラッシオーバに伴うバリア下面の放電
◎松本宇生・高村紀充・花井正広・生澤泰二・西嶋喜代人(福岡大学)
近年、風力発電機の急速な普及と大型化に伴い、落雷による風車翼(ブレード)の被害が深刻化している。ブレードへの雷害は、修理・交換コストが膨大で、かつ長時間にわたり発電を停止することになるため放置しておけない問題である。しかしながら、ブレード着雷後の雷放電の挙動機構、特に、電気絶縁性に優れた繊維強化プラスチック(FRP)ブレード内へ雷が侵入するメカニズムが未だ解明されていない。本報告では、そのメカニズムを解明するための基礎研究として、大気中棒-平板の短ギャップにGFRP製バリア板を設けて、正極性の急峻インパルス電圧を印可した時の放電状況を観測し、放電がGFRP板を貫通するメカニズムを検討した。