電気学会全国大会講演要旨
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大気中絶縁バリア板上の正極性インパルス沿面コロナに伴う板下面での放電
◎劉 原野・松本宇生・高村紀充・花井正広・生澤泰二・西嶋喜代人(福岡大学)
風力発電機の急速な普及と大型化に伴い、落雷による風車翼(ブレード)の被害が深刻化している。ブレード着雷後の雷放電の挙動機構や電気絶縁性に優れた繊維強化プラスチック(FRP)ブレード内へ雷が侵入するメカニズムが未だ解明されていない。そこで、我々の研究室は雷が侵入する原因を明らかにするために実験を行った。本稿では、絶縁バリア板上の正極性インパルス沿面コロナに伴って、バリア板下面で発生する放電現象を紹介する。実験では、大気中短ギャップ間に固体誘電体としてガラス繊維強化プラスチックもしくは石英ガラスを挿入し、正極性の急峻インパルス電圧を印加した。