電気学会全国大会講演要旨
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準大気圧ヘリウムプラズマ照射を用いた金属表面ナノ繊維構造形成の初期実験
○菊池祐介・尾形浩平・石田和貴・小倉匡貴・永田正義(兵庫県立大学)
近年,低エネルギーヘリウム(He)イオン照射により,タングステンをはじめとする金属表面にナノサイズの繊維状の構造が形成されることが報告されている。ナノ繊維構造形成により表面は黒色化し,触媒や太陽熱吸収体等への応用が期待されている。従来の低ガス圧力プラズマ装置を用いたナノ繊維構造形成方法は,装置コスト,プロセス時間が長いこと等が応用展開をする上で課題である。本研究では準大気圧Heプラズマ照射による金属ナノ繊維構造形成を行うことを提案する。初期実験では,ニッケル試料に準大気圧Heプラズマ照射を行い,表面に100 nm以下の樹枝状の構造を初めて確認することができた。