電気学会全国大会講演要旨
1-099
準大気圧ナノパルス放電プラズマを用いたダイヤモンドライクカーボン成膜実験
◎小倉匡貴・菊池祐介・大坪 陽・西村芳美・永田正義・八束充保(兵庫県立大学)
本研究では準大気圧下(数kPa)において,高密度プラズマを生成し,高エネルギーイオンを基板に照射することでDLC成膜を実現することを目的としている.従来の低ガス圧プラズマCVDを用いたDLC成膜技術は高真空機器が必要であり,プラズマ密度が低いため成膜速度が遅く,DLCの新たな分野への応用展開を考える上で課題であった.今回,ナノ秒パルス幅のパルス電圧を高繰り返しで発生可能な電源を用いて,準大気圧グロー放電プラズマを生成し,基板へ照射するDLC成膜装置を開発した.本研究の成膜技術によりDLC成膜の低コスト化や大面積化が期待される.本公演では,準大気圧ナノパルス放電プラズマの特性とDLC成膜初期結果を中心に報告する.