電気学会全国大会講演要旨
6-242
GeoHPの消費電力制御による配電電圧適正化が可能な太陽光発電の急峻な出力変化
◎中林寛彰・斎藤浩海(東北大学)
近年、再生可能エネルギー電源である太陽光発電(以下,PV)の導入が増加している。PVが需要家側に大量連系されると、従来の配電電圧制御法では、電圧逸脱が生じる可能性がある。その対策として、SVCなどの新型機器や負荷制御器を導入した制御法が考えられている。そこで筆者らは、負荷制御器として地中熱ヒートポンプ空調機(以下,GeoHP)を利用した、配電電圧適正化の検証を行っている。今回消費電力制御するGeoHPの出力応答は、一次遅れ系に近似することができ、その時定数はおよそ300[s]である。PV出力変化が急峻な場合、出力応答が遅いGeoHPではPV出力補償が出来ず、負荷制御を行っても適正電圧範囲を逸脱する可能性がある。そこで本稿では、実機のGeoHPとシミュレーションを用いて、配電電圧適正化が可能なPV出力変動を求めた。