電気学会全国大会講演要旨
6-239
マルチエージェントによる配電線フィーダの電圧制御方式
◎栗栖慎也(中電工)・岡本和也・永田 武(広島工業大学)
本稿では,厳しい需給バランスの変動に対抗できる配電線フィーダのハイブリッド型の電圧制御方式を提案した。現状の電圧分布の管理は,タイムスケジュールによる調相設備の運用と変圧器タップの制御により行われている。しかしながら,PVなどの分散電源の増加により電圧分布が一様でなくなると,このような制御が困難になる可能性がある。 提案システムは,配電線フィーダに対応する「Feeder Agent(F_AG)」,および配電線に連携する需要家や太陽光発電所の母線に対応する「Bus Agent(B_AG)」を実装した簡単な機構によるマルチエージェントシステムではあるが,シミュレーションの結果からフィーダ内での自己完結型の自律分散制御の可能性を示すことができた。