電気学会全国大会講演要旨
6-194
類似度を考慮した時間断面逐次重回帰分析による翌日最大需要予測に関する研究
◎赤星貴晃・造賀芳文・佐々木 豊・餘利野直人・松浦和輝(広島大学)
翌日最大需要予測は,系統運用業務の基となるため高い精度が求められる.これまで,過去データをもとに重回帰やニューラルネットワークによってモデル化を行うなど多様な予測手法の開発が進められてきた.しかしながら,そのような,ある範囲の平均的統計モデルでは細かな気象条件や曜日などの個別の状況に応じた予測が十分であるとは言い難い.本稿では,一般需要における最大需要予測精度の向上を目的とし,電力需要に影響を及ぼすと考えられる各種要因が予測対象日と類似している過去のデータを選択して予測式を構築する手法を提案する.重回帰式構築の核となる,分析に用いるデータの選択に注目することで,予測精度のさらなる向上を図った.