電気学会全国大会講演要旨
6-182
制約付き状態推定手法による不可観測な配電系統の電圧推定
○熊谷正俊・逢見翔太・山根憲一郎・渡辺雅浩(日立製作所)
状態量の数よりも計測値の数が少ない不可観測な配電系統において、フィーダ電圧範囲を推定する制約付き状態推定手法を開発した。潮流状態で信頼性が変化する擬似計測値を用いて問題を可観測化して解く代わりに、潮流状態に依存しない定格電流等の制限値を不等式制約として用いることで、計測値に対する残差二乗和を最小化する電圧範囲を推定する。模擬系統でのシミュレーション評価において、推定された電圧範囲は許容電圧変動幅に比して十分に小さく、電圧逸脱判定および電圧制御への活用見通しを得た。