電気学会全国大会講演要旨
6-104
主成分分析法を用いたパターン認識によるN波脱調を考慮した高速事故スクリーニング
◎小林淳之介・岩本伸一(早稲田大学)
近年の日本では電力系統の複雑化とともに過渡安定度解析は重要度を増してきており、より高速かつ高精度のシミュレーションモデルが求められてきている。さらに日本における長距離くし型系統では過渡動揺の中間領域に起こるN波脱調が懸念されている。また最近ではパターン認識法によって過渡安定度解析を高速に行い、オンラインデータを予防制御に応用する試みもなされている。本稿ではパターン認識手法の一種である主成分分析法を用いて、事故時の発電機位相角データのライブラリよりテストケースとのマッチングを行い、最も近いデータをライブラリから選択することでN波脱調も考慮した高速事故スクリーニング手法の提案と有効性を確認する。