電気学会全国大会講演要旨
6-053
PA6 溶発アークプラズマ中におけるスポレーション粒子飛翔高度の初速度依存性
◎中川拓也・中野智之・田中康規・上杉喜彦・石島達夫(金沢大学)・西山 聖・堀邊英夫(大阪市立大学)・浅沼 岳・恩地俊行(富士電機)
配線用遮断器の電流遮断時,アークプラズマがポリマーに接触すると,ポリマーが溶発する。ポリマー溶発により生じる溶発ガス噴出はアーク冷却効果をもたらすため,アーク消弧に利用される。筆者らは,これまでポリアミド材料へ熱プラズマを照射すると材料表面から溶発ガスだけでなく,スポレーション粒子が飛翔することを見出した。このスポレーション現象を利用し,アーク内部にポリマーを侵入させることで迅速なアーク消弧性能が期待できる。今回,ポリアミド6(PA6) 溶発アーク内でのPA6スポレーション粒子の最高飛翔高度の初速度依存性を数値解析より検討した。結果,初速度が13 m/s 以上の粒子はアーク中心部まで達することがわかった。