電気学会全国大会講演要旨
6-040
電流低下率が及ぼすアークの温度伝導率
◎鈴木大智・後藤康徳・田中達朗・岩尾 徹・湯本雅恵(東京都市大学)
遮断器は,異常電流をより速く遮断することにより,電流零点後において,電極間に高温ガスが残留することにより,アークが再点弧する問題がある。本論文では,電流低下率が及ぼすアークの温度伝導率の計算を行った。温度伝導率とは,温度の伝わり易さを表す指標である。結果として,電流低下率が大きい時は,電流零点時の温度伝導率は大きくなった。しかし,電流零点後に温度の伝導率の時間微分であるdα/dtが大きくなるため,温度伝導率は急激に低下する。このため,電流低下率が大きい時,温度は伝導しにくく,高温が残留する。