電気学会全国大会講演要旨
6-028
乾燥空気と固体絶縁物を用いた複合絶縁における初回絶縁破壊電圧の固体絶縁物被覆厚・ギャップ長依存性
◎御前太貴・岡田恵拓・上村周作・大澤直樹・花岡良一・吉岡芳夫(金沢工業大学)・畠中勇人・柳瀬博雅・岡本健次(富士電機)
地球環境問題の観点から,SF6ガスを使用しないGISの研究が盛んに行われている。近年,乾燥空気と固体絶縁物を用いる複合絶縁技術が注目されている。本研究では,固体絶縁物を樹脂で被覆した半球棒電極を用いて,乾燥空気中における初回絶縁破壊電圧(初回FOV)のギャップ長と被覆厚依存性を調べた。また,電界解析プログラムを用いて,半球棒電極に被覆された樹脂の沿面の電界強度を調べた。その結果,(1)電極間距離と曲率半径の比が1.5のとき,被覆を厚くすると,樹脂の沿面電界が低下するので初回FOVが向上することを確認した。また,(2)電極間距離と曲率半径の比が0.75のとき,被覆を厚くすると,樹脂の沿面電界が上昇するので初回FOVが低下することを確認した。