電気学会全国大会講演要旨
6-021
SF6ガス中直流電圧下における被覆電極近傍の異物挙動特性
◎海永壮一朗・川野涼子・吉村 学・釣本崇夫(三菱電機)
コンパクト化への要求を満たすためガス絶縁機器の絶縁設計は高電界化しており、導電性異物(以下異物)に対する配慮が一層重要になってきている。特に直流電圧下の異物は交流電圧下と異なり、高電圧導体近傍を浮遊(ファイアフライ現象)し、絶縁性能を著しく悪化させることが知られている。一方、ガス絶縁機器の絶縁性能向上のため、高電圧部で金属が露出している箇所に厚さ数μm〜数百μ m の薄膜絶縁物を塗布する方法や、厚さ数mm〜数十mm の厚膜絶縁物を被覆する方法が提案されている。ただし、直流電圧下で高電圧部に絶縁被覆を施した場合の異物挙動に関する報告はこれまでほとんどなかった。そこで今回、 SF6 ガス中で直流電圧下における被覆電極近傍の異物の挙動特性を調べたので報告する。