電気学会全国大会講演要旨
6-009
変圧器通過故障遮断時の過渡回復電圧の実測
◎常世田 翔・亀井健次・横幕孝丸・新海 拡・楫野宏樹(三菱電機)
変圧器通過故障(以下TLF)遮断時には,変圧器の高い固有振動数による急峻なTRVが発生するため,遮断器にとっては電圧的に過酷な遮断責務となる。このTLF遮断時のTRV波形を測定する場合,実系統において短絡事故を発生させて測定できないことから,数A/数百Vの低減遮断条件で測定することが規格に規定されており,このような低減条件で測定されたTRV波形を,実系統のTRV波形へ換算して予測する。しかしながら,これまでに実事故遮断相当の測定結果と比較したデータはほとんど見当たらない。本稿では短絡試験設備の短絡変圧器(単相75 kV/18 kV,60 MVA)を用いて,上記のTRV波形の比較を実施し,現象を考察した。