電気学会全国大会講演要旨
6-004
トムソン散乱によるノズル内ガス吹付けアーク減衰過程研究
◎富田健太郎・清水陽大・内野喜一郎(九州大学)・村井康佑・中野智之・田中康規(金沢大学)・藤野貴康(筑波大学)・鈴木克己(東京電機大学)
電力用ガス遮断器内のアーク現象解明を目的として、ノズル内ガス吹付けアークのトムソン散乱計測を進めている。アークの減衰は半導体スイッチを用いた電流の転流により、疑似的に行った。ノズル内で発生するアークにトムソン散乱計測のためのレーザーを入射し、そこからの散乱光を得るために、これまではノズルスロート内径(10 mm)に対して無視できない大きさの穴を設け、実験を行ってきた。穴がアークに与える影響を排除するために、穴の最小化および窓材による封じ込めを行った。発光観測により穴の影響が軽微となったことを確認したのちに、シート状に整形した計測用レーザーによりSF6/Arアーク減衰過程にトムソン散乱計測を行った。SF6割合の増加とともに、電子密度の減衰が早まる傾向が得られた。