電気学会全国大会講演要旨
7-130
パルス式電荷レーダ法を用いたケーブルの劣化診断に関する研究
◎鵜木武人・金 明煥・村上義信・長尾雅行・穂積直裕(豊橋技術科学大学)・栗原隆史・岡本達希(電力中央研究所)・内田克己・宮島和久(中部電力)
我々が開発している「電荷レーダ法」を適用すれば架橋ポリエチレン絶縁ケ-ブルの劣化位置を標定できる。この方法は分極バイアスにより水トリー劣化部を分極させた後逆極性パルスを伝搬させ、脱分極に伴うエコー波形を観測する。これまでバイアスは直流電圧だったがケーブル線路にガス絶縁開閉機が接続されている場合、直流電圧により絶縁性能が低下する懸念がある。そこでバイアス電圧を直流から短いパルスに変えて、劣化信号を測定した。 測定の結果、バイアス印加時間を短くしても信号強度はさほど変わらないことが分かった。よって位置評定可能なレベルの信号を得るために必要なバイアスは、短いパルスでも十分であることを確認した。