電気学会全国大会講演要旨
7-110
12月に観測された東京スカイツリーへの雷電流
◎三木 貫・田中大樹・新藤孝敏・浅川 聡・本山英器(電力中央研究所)・齋藤幹久・石井 勝(東京大学)・鈴東祐介・田口浩司(東武タワースカイツリー)
世界で最も高い634mの自立式電波塔である東京スカイツリーでは,2012年2月末より497mの高さに設置されたロゴスキーコイルによる雷電流波形と,数十km遠方での電磁界変化波形の同時観測が行われている。2012年度には11回の落雷が確認され,ほとんどが夏シーズンより前に観測された上向きの雷放電であった。2013年度は夏以前にはまったく落雷が観測されず,7月〜9月に15回の落雷が観測されたが,多くは一般的な夏季雷である下向きの雷放電であった。ところが,先日2013年12月10日と20日に上向きの雷放電が観測された。本報告では,特に両極性雷であった2013年12月10日の落雷を中心に速報する。