電気学会全国大会講演要旨
7-075
中相同時逆フラッシオーバに関する一検討
◎山本友麻・雨谷昭弘・長岡直人・馬場吉弘(同志社大学)
雷サージ解析は,送電線及び変電所を含む送変電システムの絶縁設計に際して,極めて重要な課題である。送電線雷撃における事故様相に注目すると,上相および中相における地絡事故の頻度が高く,特に夏期の事故実績では,中相事故が上相1線地絡事故の頻度を上回っている。また,多相事故においても中相の地絡を伴う事故が多いことが知られている。本論文では,EMTPシミュレーションを用いて中相同時逆フラッシオーバについて検討を行った。シミュレーション結果より,中相が雷電流と逆極性で最過酷相となる時,鉄塔電位上昇時のアークホーン間電圧が両回線中相でほぼ同等となるため,中相同時フラッシオーバが発生することが明らかとなった。