電気学会全国大会講演要旨
7-069
高周波領域における3相架空線の減衰定数特性
◎宮本義子・雨谷昭弘・馬場吉弘・長岡直人(同志社大学)
単相および2相架空線について,Pollaczekの大地帰路インピーダンスおよびWiseの大地帰路アドミタンスを用いて波形伝搬特性を検討した結果,大地帰路アドミタンスを考慮した場合,減衰定数がある周波数で減少し始め,さらに内部インピーダンスを考慮すると再度単調増加に転じた。これらの現象は菊地氏の指摘しているTEMモード伝搬とTM/TEモード伝搬の遷移に対応していると考えられ,Sommerfeld-Goubau伝搬と称されている。本稿では,大地帰路アドミタンスを考慮した3相架空線の減衰定数特性について検討を行った結果,水平および垂直配列で各モードにおいて,単調増加からある周波数で減少し,さらに再び増加を示すSommerfeld-Goubau伝搬の特徴が確認できた。