電気学会全国大会講演要旨
7-065
ツエナダイオードを用いた電圧測定システム
◎相川すみれ・脇本隆之(千葉工業大学)・石井 勝(東京大学)
ツエナダイオードは,逆方向電圧を印加することによりツエナ電圧と呼ばれる安定した定電圧が得られるダイオードである。このダイオードを直列に多数個接続して耐電圧を高め,定電流を流すことにより高電圧を正確に測定することが可能である。ロシアではこの原理を利用してDWINAと称する定格電圧100 kV(拡張不確かさ50 ppm)の計測標準を開発している。国内でも100 kV級の直流電圧計測標準の開発が報告されている。本稿では,基準測定系としての使用を目的とし、汎用品として入手可能なツエナダイオードを用いて、直流電圧測定システムを試作し特性を測定した。その結果10 kVクラスで0.5 %,1000 Vクラスで0.1 %の偏差で測定可能であることが確認できた。