電気学会全国大会講演要旨
7-056
鉄道信号設備における雷害対策の一検討
◎福田修平・金田 順・雨谷昭弘(同志社大学)・山本和男(中部大学)・柳川俊一(昭電)
鉄道信号設備の制御線には同軸ケーブルではなく多芯ケーブルが使用されることが多く,また,その特別な設置環境から信号機器には十分な雷対策が施されているとは言い難い。本稿では,雷撃時に機器室内の基板-制御線間で発生する過電圧について実験的検討を行い,雷害対策に関する検討を行った。 現行の鉄道信号設備においては多芯ケーブルの内,信号制御に用いる制御線のみが利用され,その他未使用の制御線は両端開放で放置される。このような場合に比べ,未使用導線の両端を接地し連接接地線として利用することで,雷撃時に信号機及び信号機器室の接地電位上昇が原因で機器室内の基板-制御線間に発生する過電圧を4.4%まで抑制できることを確認した。