電気学会全国大会講演要旨
5-190
異方性鉄芯を用いた三相リアクトルのT接合部改良による損失低減
◎武田成弘・倉重諒史・田浦大貴・高 炎輝・堂園 浩・村松和弘(佐賀大学)・小西研也・金澤一伸(キューヘン)
我々は,無効電力補償などに用いられる異方性鉄芯を用いた電力用リアクトルの鉄損低減策として,鉄芯中の磁束が均一になるように鉄芯角部の形状を改良する方法を提案している(1).しかしながら,この検討は単相リアクトルで行われ,三相リアクトルのT接合部に関しては検討を行っていない.そこで今回,鉄芯中の磁束を均一にする観点から,鉄芯のT接合部を,磁化容易軸が異なる鋼板を重ねた鉄芯構造にすることにより鉄損を低減する方法を提案するとともに,磁気特性の異方性を考慮した三次元磁界解析を用いて,従来モデルと比較することにより鉄損低減効果を検討したので報告する.