トップコンファレンス5-1 画像工学1
2023/9/7 15:30-17:30
第4イベント会場
15:30-15:50 講演(1) 【タイトル邦題】 CFAサンプリングされたカメラRAW画像圧縮のためのエッジ考慮系拡張Star-Tetrix変換
鈴木 大三(筑波大学 システム情報系 准教授)
【原発表の書誌情報】 T. Suzuki and L. Huang, "Edge-Aware Extended Star-Tetrix Transforms for CFA-Sampled Raw Camera Image Compression," IEEE Trans. Image Process., vol. 31, pp. 6072-6082, Sep. 2022.
【概要】 カラーフィルタアレイ(CFA)サンプリングされたRAW画像を色間で非相関化するスペクトル空間変換は,後続のコーデックと組み合わせることで効率的な圧縮を実現する.本研究では,まず拡張Star-Tetrix変換(XSTT)と呼ばれる新たな一般化スペクトル空間変換を提案し,さらにそれをエッジ考慮系XSTT(EXSTT)へと拡張した.JPEG 2000に基づくRAW画像圧縮の実験を通じて,その有用性を示した.
【略歴】 2004~2006年慶應義塾大学大学院前期博士課程(修士(工学)取得).2006~2008年凸版印刷株式会社研究開発員.2008~2010年同大学大学院後期博士課程(博士(工学)取得).2008~2011年グローバルCOE共同研究員.2010~2011年日本学術振興会特別研究員(DC2→PD),カリフォルニア大学サンディエゴ校映像処理グループ訪問研究員.2011~2012年日本大学助教.2012~2019年筑波大学助教.2019年以来同大学准教授.信号処理やそのメディアコンテンツへの応用に関する研究に従事.
15:50-16:10 講演(2) 【タイトル邦題】 ガウス性雑音環境下でのスパース安定頑健信号復元法
鈴木 京平(慶應義塾大学 理工学研究科湯川研究室 )
【原発表の書誌情報】 K. Suzuki and M. Yukawa, "Sparse Stable Outlier-Robust Signal Recovery Under Gaussian Noise," in IEEE Transactions on Signal Processing, vol. 71, pp. 372-387, 2023.
【概要】 本研究では、高雑音環境下かつ劣決定問題の場合においても、外れ値に対して頑健にスパース信号を復元可能な手法を提案する。目的関数の大域的最適性や、強い相関を持つ変数のグループが同時に選択されやするくなる効果(グルーピング効果)が得られることを理論的に示す。
【略歴】 2021年慶応義塾大学理工学研究科修士課程修了。同年より同研究科博士課程に在籍。スパース最適化、頑健信号処理等の理論研究に従事。
16:10-16:30 講演(3) 【タイトル邦題】 クリッピング飽和型非線形性を有する適応フィルタの統計力学的解析
三好 誠司(関西大学 システム理工学部 教授)
【原発表の書誌情報】 Miyoshi, S.: Statistical-mechanical analysis of adaptive filter with clipping saturation-type nonlinearity, IEEE Transactions on Signal Processing, vol.70, pp.4867-4882 (2022). https://doi.org/10.1109/TSP.2022.3212527
【概要】 適応フィルタの出力部がクリッピング型(折れ線型)の飽和特性を有する適応信号処理システムの挙動について統計力学的手法を用いて解析した.その結果,飽和値にはシステムの安定性が失われる臨界値が存在することが明らかになった.さらに,その臨界飽和値を解析的に導出することに成功した.
【略歴】 1988年京都大学大学院工学研究科修士課程修了.NEC宇宙開発事業部,神戸市立工業高等専門学校を経て,2010年より現職.1998年金沢大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了,博士(工学).
16:30-16:50 講演(4) 【タイトル邦題】 強相関ノイズを含む高次元データに適用可能な近接分離最適化に基づくデータ駆動型センサー最適化手法
永田 貴之(東北大学 大学院工学研究科航空宇宙工学専攻野々村研究室 特任助教)
【原発表の書誌情報】 Nagata, T., Yamada, K., Nonomura, T., Nakai, K., Saito, Y., and Ono, S.: Data-driven sensor selection method based on proximal optimization for high-dimensional data with correlated measurement noise, IEEE Transactions on Signal Processing, Vol. 70, pp.5251-5264 (2022).
【概要】 強相関計測ノイズを含む高次元非動的システムに対するデータ駆動型のセンサ選択手法を提案しました。近接分離最適化により、センサ候補数が10の4乗を超える大規模問題においても、スパースな観測から全場情報の再構成に適切なセンサ配置を効率的に決定します。提案手法の有効性は、人工データセットと実データセットを用いた実験により示されました。
【略歴】 2015年東海大学工学部航空宇宙学科卒業、2017年同工学研究科航空宇宙学科修士課程修了。2018年より日本学術振興会特別研究員。2020年東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了・博士(工学)。同工学研究科博士研究員を経て、2021年より同工学研究科特任助教。データ駆動型低次元モデルおよび圧縮性流体力学の研究に従事。
16:50-17:10 講演(5) 【タイトル邦題】 能動学習に基づく局所フィルターを用いたクラウドソーシングによる写真品質向上
小杉 哲(東京工業大学 科学技術創成研究院未来産業技術研究所 助教)
【原発表の書誌情報】 Kosugi, S., Yamasaki, T.: Crowd-Powered Photo Enhancement Featuring an Active Learning Based Local Filter, IEEE Transactions on Circuits and Systems for Video Technology (2023).
【概要】 この研究では,入力画像の審美性向上を目指し,異なる領域に異なる効果を適用する局所的写真品質向上手法を提案する.我々の手法はクラウドソーシングによるパラメータ最適化と,能動学習に基づく局所フィルターを利用し,優れた写真品質向上を実現する.
【略歴】 2023年3月東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了,2023年4月より東京工業大学科学技術創成研究院未来産業技術研究所助教.コンピュータビジョン,特に画像補正に関する研究に従事.
17:10-17:30 講演(6) 【タイトル邦題】 栄養管理のためのレシピによるフードロギング
山肩 洋子(東京大学 情報理工学系研究科 准教授)
【原発表の書誌情報】 Yoko Yamakata, Akihisa Ishino, Akiko Sunto, Sosuke Amano, Kiyoharu Aizawa, "Recipe-oriented Food Logging for Nutritional Management", ACM Multimedia, pp. 6898–6904, doi: https://doi.org/10.1145/3503161.3549203, October 2022.
【概要】 より正確な栄養計算に基づく食事記録を実現するため、レシピによる食事管理アプリRecipeLogを提案した。標準レシピデータベースから似たレシピを検索し、それとの相違だけを編集することで、少ない手間で正確なレシピ記録を実現する。
【略歴】 2007年京都大学博士後期課程修了.(独)情報通信研究機構 特別研究員,京都大学 特定講師のち准教授.2015年 学振特別研究員.2019年 東京大学 情報理工学研究科 准教授.マルチメディア情報処理処理および食のAI研究に従事.IEEE,ACM,IEICE,JSAI,ITE 各会員.博士(情報学).