電子情報通信学会総合大会講演要旨
D-12-3
マイク周波数特性の吸収と定常音情報の保持を両立する環境音特徴量
◎佐藤弘之・岩元 啓・山下靖貴・鈴木 誠・森川博之(東大)
環境音を利用した近隣モバイル端末の推定においては,取得時刻・場所に特有の情報となる定常音と非定常音の双方を含み,かつマイク周波数特性の影響を小さく抑えることが求められる.しかしながら,既存の環境音特徴量では,定常音を利用するものはマイク周波数特性の吸収が不十分となり,逆に,マイク周波数特性を吸収するものは定常音の情報をも取り除いてしまう.これは,定常音とマイク周波数特性がともに,時間に依らず同一周波数の振幅変動にほぼ一定の寄与をもたらすという性質を持つため,両者の切り分けが困難であることに起因する.本稿では,対数振幅スペクトログラム上での周波数毎の時間平均を用いた正規化によりマイク周波数特性を吸収し,かつ LP リフタにより定常音の狭帯域スペクトルを保持した環境音特徴量を抽出することで,近隣推定の精度向上が可能となることを示す.