電気学会全国大会講演要旨
7-107
耐食ACSRの開発
藤井一幸・◎小竹徹哉(北日本電線)・住谷真二・江田裕文(ジェイ‐ワイテイックス)
現在,電力供給の基幹を担う架空送電線では、主に鋼心アルミより線(以下ACSR)が用いられている。しかし、腐食環境の厳しい地域では架線後短期間で腐食が発見され、張替を余儀なくされる事例も見られており、今後、設備の効率的な運用の観点からもACSRの耐食性向上による長寿命化は喫緊の課題である。 そこで、耐食性向上のため近年、鋼板分野で実用化が進んでいる高耐食亜鉛合金めっきを適用した鋼より線をコアに用いたACSRを開発し、塩水噴霧試験及び曝露試験により耐食性評価を行った。その結果、塩水噴霧試験において開発品は、従来品比で約3倍の耐食性を有している事が判明し、耐食性向上が確認された。