電気学会全国大会講演要旨
7-063
高緯度地域に向けた太陽熱温水器の急勾配設置による給湯需給バランスの最適化
◎吉田優介・植田 譲(東京理科大学)
住宅屋根へ太陽熱温水器と太陽光発電システムを併設する場合,屋根で両機器が競合し十分な設置面積を確保出来ない事も考えられる。また,一般的な屋根勾配では,冬期における屋根斜面への太陽光入射角が大きい事から,給湯需要の多い冬期に集熱効率は低くなり,太陽熱温水器を設置するメリットが損なわれることに繋がる。そこで,冬期太陽高度の低さに着目し,太陽熱温水器をベランダや壁面等に立て掛けるように設置,設置傾斜を大きくした際の集熱量および補助熱源機の消費電力についてシミュレーションを行った。これにより夏期集熱量は犠牲になるが,冬期集熱量は増加し,年合計でのヒートポンプ給湯機消費電力を削減出来るという結果を得た。