電気学会全国大会講演要旨
7-060
高電圧印加時の生理食塩水の冷却特性
○加藤正平(東洋大学)
高電圧の有効利用に冷凍プロセスへの応用が注目されている。冷凍プロセスは熱プロセスであるが非熱効果の1つに電磁界があげられる。マイクロ波のような高周波については冷凍プロセスに影響があることが示されている。しかし低周波電磁界についての冷凍プロセスへの利用は少ないが、最近、日本では水分を凍結せずに零度以下で食品を保存する技術が注目されている。そこで、本研究では生理食塩水(0.9%W食塩水)の冷却特性を実験的に求めることによって、電界(電場)の効果を調べた。 その結果より、-6℃付近まで過冷却状態になるが、電界印加によって過冷却解消温度が高くなることが明らかになった。すなわち、電界は過冷却を抑制する効果を持ち、高電圧を使用する市販冷凍庫のような過冷却を促進する効果は見られない。