電気学会全国大会講演要旨
7-048
リチウムイオン電池物理モデルを用いた回路シミュレータ上での充放電動作解析
◎河野昭彦・吉良和真・漆畑広明・藤田洋司(金沢工業大学)
本研究では、回路シミュレータ上で動作するリチウムイオン電池(LIB)物理モデルを開発し、同期モータ、インバータからなるモータ駆動システムに接続されたLIBの物理化学挙動を解析した。LIBモデリングでは、回路シミュレータ上でモデルを動作させるためにLi輸送、過電圧計算等に関わる支配方程式を簡易化するとともに、電気化学インピーダンス測定により得られる電荷移動抵抗等のパラメータを併用する手法を採用した。開発したモデルは、回路シミュレータ上において、システムの回路方程式との連成計算が可能であり、モータ加減速に伴うLIBの電圧電流応答を良く再現した。同時に、活物質粒子内におけるLi濃度空間分布の変動も計算できた。