電気学会全国大会講演要旨
5-141
FDTD法による深埋接地極の雷サージに対する効果に関する基礎検討
○田中弘毅・伊東和彦・川原敬治(西日本旅客鉄道)・長岡直人(同志社大学)
近年,在来線電気鉄道用変電所において雷害による変電設備故障が増える傾向にある.これは,変電設備を構成する機器の電子化や雷害発生件数の増加に起因すると考えられる.これらの雷害を防止するためには,変電所の接地抵抗を低減する必要がある.しかし,高い大地抵抗率を有する土壌では,接地抵抗を低減することが困難な場合がある.このような変電所では,接地抵抗を低減するために,接地極を大地面深くに埋設する手法が採用される場合もある.当社の在来線変電所では,大地面下 100m 程度埋設した接地極を施工した例もある.これまで,深埋接地を採用している電鉄用変電所の雷害について検討した報告は少ない.本稿では,雷害を対象に深埋接地の有効性について,シミュレーションによる検証結果について報告する.