電気学会全国大会講演要旨
5-135
軌道回路絶縁部に介在する鉄粉の検出と漏れ電流の分析
○田村貴行(東日本旅客鉄道)
信号設備に起因する輸送障害の中で、主に軌道回路障害に多くの復旧時間を要している。軌道回路は列車検知機能を担う重要な設備であるため、設備が故障すると輸送への影響が大きいと言える。軌道回路障害の要因のひとつに鉄粉等の介在があり、それらの要因による設備故障は、発生後に現地で現物を確認する方法に限られているため予兆を捉えることが難しい。そこで鉄粉の特異性を捉え、絶縁部分へ付着した鉄粉の画像取得および解析についての研究並びに、別の着眼点から絶縁破壊による漏れ電流に着目し、絶縁破壊の進行を想定した試験・分析を行った。本研究では設備が故障に至る前に確実に故障の予兆を捉える技術の提案を目指す。