電気学会全国大会講演要旨
5-057
RCMオーダリングで現れるレベル構造を援用したブロックマルチカラーオーダリングによる前処理付きMRTR法の並列化に関する検討
◎圓谷友紀・岡本吉史・里 周二(宇都宮大学)
筆者らは,前処理付きクリロフ部分空間法の前進・後退代入を並列化する一手法として,RCMオーダリングから得られるレベル構造を援用したブロックマルチカラーオーダリング(Modified RBMC)を提案した[1].本法は,通常のマルチカラーオーダリングを使用するよりもバンド幅を縮小できるため,反復回数とキャッシュミスの低減に効果的である.さらに,従来のマルチカラーオーダリングと同様に全ての非零要素を使用して前進・後退代入を並列化できるため,Eisenstatの方法における前進・後退代入の並列化に適用できる.本論文では,Eisenstatの方法を導入した対称ガウスザイデル(Symmetric Gauss-Seidel,以下SGS)前処理付きMRTR(MESGS-MRTR)法[2]の並列化にModified RBMCを導入し,さらなる高速化を達成したので報告する.