電気学会全国大会講演要旨
5-023
電流追従性を向上した正弦波重畳電流によるSRMの騒音抑制
◎栗原 登・杉元紘也・千葉 明(東京工業大学)
著者らは,主にハイブリッド自動車等への適用を目標として,スイッチトリラクタンスモータ(SRM)の研究を行っている。SRMはレアアース磁石を用いないためコスト面で優れている一方,半径方向力の脈動により振動騒音が大きいという欠点がある。著者らは,従来の矩形波電流ではなく,3次までの高調波を適切に重畳した電流でSRMを駆動することで半径方向力の脈動を抑え,振動騒音を低減する方法を提案している。この理論では電流の波形が重要であるため,実機試験では指令した波形通りの正確な電流を流すことが不可欠である。本稿では先読みを用いたコントローラを作成し電流の追従性を向上させた。またそれに伴い騒音を最大11 dB低減することに成功したため報告する。