電気学会全国大会講演要旨
5-010
フェライト磁石を用いたスポーク形状IPMSMの検討(その2)-高トルク化・高出力化するための改良設計-
永野翔也・○竹本真紹・小笠原悟司(北海道大学)
自動車駆動用などの高出力密度が要求されるモータに,フェライト磁石を用いたIPMSMを適用した場合,高速回転領域で定出力を維持できず,出力が低下することが問題となっていた。そこで,原稿「その1」において,目標とするネオジム磁石を用いた現行市販車の駆動用モータと同体積において,モータ形状の扁平率による拘束条件を設けない場合,高速回転領域の出力をどこまで向上できるのか,3D-FEAにより検討を行った。その結果,良好な定出力特性を得られることがわかった。しかし,検討したモータは,目標とする現行市販車の駆動用モータに比べて基底速度における最大トルク,そして,最大回転数における出力が劣っていた。そこで,本稿では,原稿「その1」で検討したIPMSMを基本モデルとし,コイルを含めた全軸長と固定子外径を変更することなく,高トルク化と高出力化の検討を3D-FEAを用いて行ったので報告する。