電気学会全国大会講演要旨
5-009
フェライト磁石を用いたスポーク形状IPMSMの検討(その1)-高速回転領域において高出力を達成するモータの基本設計-
◎永野翔也・竹本真紹・小笠原悟司(北海道大学)
現在,自動車駆動用などの高出力密度が要求されるモータに,フェライト磁石を用いたIPMSMを利用する検討が多数行われている(1)。しかし,フェライト磁石は,低い残留磁束密度により,十分な界磁磁束を発生できないことから,基底速度における最大出力に対して,高速回転領域で定出力を維持できず,出力の低下が激しい。 そこで本稿では,フェライト磁石を用いたIPMSMは,目標とするネオジム磁石を用いた現行市販車の駆動用モータと同体積において,モータ形状の扁平率による拘束条件を設けない場合,高速回転領域の出力をどこまで向上できるのか,3D-FEAにより検討を行ったので報告する。