電気学会全国大会講演要旨
4-176
反射波除去に基づく波動システムの力制御
◎齊藤英一・桂 誠一郎(慶應義塾大学)
近年,モーションコントロール技術が著しく発展し,高精度に位置・力制御を行うことが可能となってきた。しかし,この高速な位置・力応答に伴い,機械共振が励起され精度および帯域の向上を阻害してしまう場合がある。このような背景の下,現在も振動抑制を考慮したモーションコントロールに関する研究が盛んに行われている。本稿では特に,振動抑制を考慮した力制御に着目し,著者らが従来提案してきた反射波除去に基づく波動システムの振動抑制制御を力制御系へと拡張する。提案手法を用いることで高次共振による残留振動を生じることなく,力制御を行うことが可能となる。提案手法の有効性はシミュレーションにより確認される。