電気学会全国大会講演要旨
4-160
オブザーバを用いたLCLフィルタ付系統連系インバータの共振特性の抑制を含む制御法
◎大橋功基・加藤利次・井上 馨(同志社大学)
太陽光発電等再生可能エネルギーの活用の必要性等により、系統連系インバータが現在幅広く用いられつつある。その出力には、高調波電流の抑制のためにLCL形フィルタがよく用いられる。このフィルタはLC共振現象を伴い易い構造である。この課題に対して筆者らは最適制御法を用いて制御系を構成することにより共振特性を抑制する方法、さらに仮想抵抗によるアクティブダンプ制御を加えることによりその制振効果をより高めるように調整できる方法について提案しており、それら有効性について確認している。本稿では、これにオブザーバによる状態推定を活用することによりセンサ数の低減を図り、同様の制振効果が得られるかどうかに関して周波数特性をシミュレーションにより求め、検討を行う。