電気学会全国大会講演要旨
4-128
非接触給電用インバータへのSiC パワーデバイス適用による高効率化
◎田邊隼翔・小島隆寛・今給黎明大・藤 清高・小迫雅裕・匹田政幸(九州工業大学)
本稿では,非接触給電に用いるインバータへシリコンカーバイドのパワーデバイスを適用して高効率化を図るため,Si-IGBTとSiC-MOSFETの静特性とスイッチング損失について実験と計算による比較を行った。 比較結果より,導通損失は通電電流が20 A以下の場合,SiC-MOSFETの方がオン抵抗は低く,導通損失は小さくなった。これに対して,通電電流が20 A以上の場合,IGBTの方がオン抵抗は低く,導通損失は小さくなった。一方で,定格電流30 Aと10 Aにおいてスイッチング損失はほぼ同程度となった。 したがって,SiC-MOSFETの定格電流付近よりも低電流付近の方が,導通損失を低減できるため,効率改善効果を多く見込めることを確認できた。