電気学会全国大会講演要旨
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TSBC方式モジュラー・マルチレベル・カスケード変換器(MMCC-TSBC)を用いたモータ駆動の実験検証:モータ周波数が電源周波数に一致した場合
◎千葉雄斗・川村 弥・萩原 誠・赤木泰文(東京工業大学)
産業用高圧モータ駆動への適用を目的とした次世代大容量電力変換器として,トリプルスター・ブリッジセル方式のモジュラー・マルチレベル・カスケード変換器(MMCC-TSBC)が注目されている。TSBCの特長として三相/三相の双方向直接周波数変換が可能であること,入出力電流を正弦波に制御できることが挙げられる。TSBCはモータ周波数が系統周波数に接近する領域ではコンデンサの交流電圧脈動が増大し,制御の安定性が損なわれ運転継続が困難になる問題がある。本論文では,交流電圧脈動を抑制するためモータ電圧の振幅と系統側力率角を適切に設定する新しい脈動抑制制御である電圧追従制御を提案する。この制御の有効性と妥当性を400 V,15 kWのミニモデルを用いて実証する。