電気学会全国大会講演要旨
4-122
1パルス制御カスケードSTATCOMの系統事故追従性検証
◎児山裕史・新井卓郎・長谷川隆太・鈴木大地(東芝)
自励式無効電力補償装置(STATCOM)の低損失化手法として、単位変換器をカスケード接続したModular Multilevel Converter (MMC)構成と、その1パルス制御がある。電力系統に連系されるSTATCOMは、系統事故時にも過電流で停止せず追従運転する事が求められる。本稿では、系統電圧の変動に追従したカスケード1パルスの制御法を提案し、系統事故への追従性を検討、実験検証した。スケールダウン試作機による検証の結果、残電圧20%、0.3秒継続の瞬時電圧低下において、変換器出力電圧は系統電圧に追従し、電圧低下の瞬間に著しい電流変化は発生せず、低下中も安定した運転を継続し得る事を確認した。