電気学会全国大会講演要旨
4-112
階層化された制御系をもつモジュラーマトリックスコンバータの非同期・遅延動作の影響評価
◎吉田知明・藤川拓也・犬伏恵滋・三浦友史・伊瀬敏史(大阪大学)
マルチレベルモジュラーマトリックスコンバータ(Multilevel Modular Matrix Converter:MMMxC)は風力発電での周波数変換器としての応用などが期待されている電力変換器である.MMMxCは多段化によって高耐圧化を実現する.しかし,それに伴って制御が複雑になり,計算時間の増加などが懸念される.この問題を解決するために階層的な制御構成による分散制御を提案した.また,分散制御によって発生するサブシステムの非同期,遅延動作による影響をPSCAD/EMTDCを用いたシミュレーションによって評価した.その結果,サブシステムの動作は同期が取れていることが重要であり,非同期動作では同期動作と比較して許容できる遅延時間が小さいことがわかった.