電気学会全国大会講演要旨
4-109
電力変換回路の電圧電流定格に基づく寄生インダクタンス規格化
◎安東正登・和田圭二(首都大学東京)
近年,電力変換回路はシリコンカーバイド(SiC) を用いたパワーデバイスが適用され始め,小型・高効率化が進んでいる。一方,スイッチング時に発生するサージ電圧は直流側寄生インダクタンスに依存しており,特にSiCパワーデバイスを用いた回路ではその影響が顕著となる。これまで,寄生インダクタンスは絶対値[H] で述べられており,一般化された設計法は検討されていないように思われる。 本論文は電力変換回路の電圧・電流定格とスイッチング時間に基づき,回路インピーダンスに対して寄生インダクタンスをパーセント[%]で規格化する手法を示す。さらに,本稿で提案する手法の妥当性を確認するために,SiC-MOSFET を用いて500 V,400 A のスイッチング試験を行う。