電気学会全国大会講演要旨
4-090
高周波昇圧コンバータの開発
○川原英樹・坂本 章・今澤孝則・渡辺友和(デンソー)
近年HEVの昇圧コンバータの小型化が要求が高い。コンバータ体格の多くを占める昇圧リアクトルは、キャリア周波数を上げることで小型化する。しかし、従来のIGBTを用いた昇圧コンバータでは、IGBTのスイッチング損失の制約で周波数が10kHz程度であるため、リアクトルの小型化に限界があった。 そこで、スイッチング損失が小さなSiCMOSFETを適用したパワーモジュールで高周波駆動を可能とし、さらに高周波化に対応した小型リアクトルを開発することで、小型かつ高効率な昇圧コンバータの実現を目指している。 本稿では、キャリア周波数100kHzに対応した低スイッチング損失なSiCパワーモジュールおよびリアクトルを試作評価し、昇圧コンバータ適用時の効果を明らかにした。