電気学会全国大会講演要旨
4-088
直流給電システムにおける多端子受電回路の改良と動作特性
◎岡田直也・北條昌秀・山中建二(徳島大学)
筆者らは、直流給電システムの方式であるHVDC Tap(High Voltage DC Tap)を応用して、電圧脈動及び変圧器の偏磁を抑制する方式を提案してきた。本論では、提案回路の周波数変化に対する電圧脈動成分実効値と副負荷電圧値についてシミュレーションに基づき詳述する。 スイッチング周波数2kHzにおける電圧脈動が最も小さく、その時の提案回路の脈動率は0.323%で、HVDC Tap1台の脈動率5.65%に比べて大きく抑制できている。一方、いずれの方式でも副負荷電圧の周波数依存性がみられたが、提案回路においては特に副負荷電圧の変化が大きかった。 これらの結果より、表1の条件においては周波数2kHzでスイッチングすることが望ましいが、副負荷電圧はスナバコンデンサによる影響を受け変化していることが考えられるため、その適正な設計が必要である。